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生前
「死にたい」と思ったのは、多分中3の時だったと思う。
深夜、深い夜、ゆえに誰も私を止めることは、できない。
「カツ、カツ、カツ、」
私は、錆びて朽ちかけた階段をのぼり、マンションの屋上に立った。
一歩一歩フェンスに近づいていく。
「カシャンッ、カシャンッ」
フェンスに手足をかける。
そして、フェンスの外側に降りる。
私は一歩踏み出す。
私の目は最後に、輝く広島の夜光を映した後、
閉じた。
私の耳は、都会の静けさを映した後、
聞こえなくなった。
私の口は、
「綺麗、、、」
と呟いた後、開くことはなかった。
私の鼻は
・・・何も感じなかった。(鼻詰まってた)
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