どの道、美月は愛される

34/36
143人が本棚に入れています
本棚に追加
/164ページ
「.....本当に続けてもいいのか?」 不安気に黎一さんがそう聞いてきた。 流石にこの足技を振り解こうとは思わなかったようで、少なくとも私と対話する気にはなったようだ。 「さっきからそう言ってるのに。一人で勝手に私の事決めつけるから....。」 「すまん、我慢しているのかと....。」 「我慢なんかしてません。ずっと興奮して濡れてただけです。楽しかったですよ。黎一さんは?」 「俺も楽しかったが....後半から理性のタカが外れぬように微調整するのが大変だった。」 「え!?余裕無かったんですか?あ、あんなに私の事焦らしておいて?」 「お、お前が喜ぶと思ってやったまでの事だ。好きだろう、ああいった事は。無論、私の本心ではない。ビデオも消す。分かっていると思うが。」 「わ、分かってましたよ。そして、まあ好きですけど。てっきり、今日は黎一さんが焦らしたいだけなのかなって。後、私から沢山求められたいのかなと...。」 「..........ハァ....お前も西條に似てきたな。」 「あ、もしかして当たりですか!?やった!!」 「下らん事ではしゃぐな。」 「とっても大事な事です!黎一さんの奥さんなんですからね!一緒のお墓にも入るんですからって、ちょっ、待っ!ヤァん」 自責の念に駆られた受刑者のような顔色だった彼だったが、やっと立ち直ったのか、萎えていたペニスが、突如質量を増した。 再び始まった愛の営みだが、先程よりもゆったりとしている。奥の奥まで彼のペニスが来たかと思えば、また引き戻して最奥へと突きなおすというピストンを何度も繰り返される。 とてつもない多幸感に満ちていた。
/164ページ

最初のコメントを投稿しよう!