4人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
「よしおの野球部はどうなった？」
「続けていますよ」
「今度試合するらしいけど応援はいかないほうがいいのか？」
「本人は来ないでほしいと言っていました」
「そうか」
「よしおもすっかり中学生になったわね」
「オレは野球部の試合見に行きたかったけど、本人がいやじゃ仕方ないな」
「皆来ませんよ」
「それならいいけど」
「見に来ていいよ、お父さん」よしおは来て言った。
「そうか、見に行くぞ」
「その代わり応援はしないでいい」
「わかった」
「困るから」
「それくらいはわかっている」
「会場はわかっているの？」
「区営球場だろ」
「そうです」
「何時ごろ？」
「午後二時から」
「日にちを聞くのを忘れていた」
「五月三日」
「わかった」
「うまくいきそうだな」
「そうかな？」
「今日試合です」朝飯時によしおは言った。
「そうか」
「オレも行くよ」
よしおは弁当を持って出かけた。
「オレは車に乗って行くか」マサルは言って譜面を読んでいた。
「あまり目立つと困りますからね」
「そういう言い方はないだろ」
最初のコメントを投稿しよう！