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よしおは三球目を打った一、二塁間を破るかと思われたが、二塁手が一塁方向に飛びついてつかんだように見えてキャッチできていなかった。三塁走者が生還して、よしおたちはサヨナラ勝ちした。
その様子を見てマサルは帰ろうと休場の外に出た。
そこで驚いた。清がマサルの車の前に座っていた。
「そこにいたのか」マサルは清に声をかけた。
「悩んでいるのだ」
「それはわかるが行方不明になることはないだろ」
「ギター弾けない」
「弾けるだろ」
マサルは清を発見した。マサルは彼のバンドの、相方のギタリストを発見して安堵感はあった。
「これで活動再開だ」
「許してくれ」
「気にするなよ」
「ありがとう」
「オレのとこ来る?」
「腹が減った」
「じゃあそこらで食べよう」
清はギターで弾けない曲があって悩んで、行方不明になったらしかった。
「これでレコーディングに入れる」
マサルは笑った。「それより無事だったことがうれしい」
清ははじめのうちは元気がなかったがラーメンを食べると途端に機嫌よく笑った。
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