研究生 1

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研究生 1

年末の東京アニメバザールは、ゲストとして参加した。 CM契約が秋で切れて、イグナイトドラゴンのCMキャラクターは全てCGとなった。 ただ、CGでは撮影会も出来ない。 特別ゲストで、出雲真凛と杉村莉緒が呼ばれた。 真凜が男性弓使いで、莉緒は女弓使いのビキニバージョンだった。 「莉緒ちゃんぐらいの胸じゃないと、その衣装は着れないね」 「この衣装のおかげでグラビアにも出られたし、今日もゲストで呼ばれました。 本当に、いい思い出しかありません」 二人揃って、ステージに立つ。 男性客は莉緒ちゃん、女性客は俺が目当てのようだ。 揃ってポーズをとる。左右に別れて、個別の撮影にも応じた。 午後にもステージをこなして、ゲストの仕事は終わった。 「真凛さん、あの時が無ければ今の自分はありません。 次のステップの為に、今度のコンサートに賭けてます。 絶対に来てくださいね」 強い口調で、莉緒が言った。 「差し入れと一緒に、必ず行くよ」約束して、別れた。 聖苑と会場を周ると、コスプレーヤーたちと出会う。 イグナイトドラゴンの弓使いは大人気で、男女いろんなバージョンがいた。 みんなと握手して回ると、ファンが集まって来てカメラ撮影している。 すぐにガードマンが飛んできて、パニックになったら大変と連れて行かれた。 「つまんない」 「真凛さん、こちらも仕事なんです。御自分の人気も考えて下さい」 ガードマンの親玉から、怒られた。 会場を出て、東京駅から新幹線で聖苑の家に向かった。 到着駅の改札を出たところに、出迎えの運転手とガードマンがいる。 ワンボックスカーに載せられて、家まで送られた。 家に着くと、母親と妹の陽彩と沙綾が出迎えてくれる。 「おかえりなさい、お姉さま、真凛さん」 「遠かったでしょう、さあ中に入って」 母親が言った。
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