また明日

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私は狐だ。街の人々は私のことをよく思ってなくて、よく山に来て、見つければ私を殺そうとする。私が死ぬ、またはこの山からいなくなったのを確認できるまで街の人々は、私を殺そうとしてくる。私はまだ死にたくなかった。死にたくないなら引っ越せと思う人もいると思う。確かに前襲われた時に助けてくれた彼に軽くお礼をしたら私は引っ越すつもりだった。でも、彼と話してみて私彼なら私のことをわかってくれるんじゃないか。そう思ってしまった。だから私は今日私の正体を彼に話そうと思う。彼なら私を受け入れてくれるはずだから。 私は店の前に着いた。いつものように窓でェックをし、深呼吸をして、本屋へ入った。 「おはよう。この前の本どうだった?」 「おはよう…ございます。すごく良かったです。さ、最後狼に食べられてしまったのはとても残念でしたが。」 「確かにね。でも俺は狼に食べられるところがすごく感動的でいいんじゃないかって思った!」 「…確かに、、そうですね」 彼が言っていることは他の人からしたら共感出来てすごく話が盛り上がるところだと思う。でも、私は彼にはどうしても共感出来なかった。 「でも、登場するのが狐と狼って俺と紺ちゃんみたいだね。」 「……え、?」 「だって一狼修(いちろうおさむ)でしょ?森沢紺(もりさわこん)の紺って狐っぽいじゃん。だから俺ら狼と狐じゃない?」 「そういえばさ、紹介したいやつがいるんだけどいいかな?」 「?はい」 ホントはあの話をしたかったが私は何となくやめておいた。 「ちょっと呼んでくるね」 「…は、はい」 私は人とまともに話したことがあるのは彼だけだったから少しドキドキした。でも私は彼を信用している。だから彼が、私に紹介しようとしてくれている人も信用できると思った。 「こんにちわ」 「こ、こんにちわ…」 私の目の前に立っている彼は修さんとすごく似た容姿をしており修さんと同じようなフサフサした髪や体型、身長をしていた。しかし、修さんとは違って、修さんと同じような白髪ではなく彼はオレンジ色のような、とても美しい髪色をしていた。後ろ姿だけでは彼らを見間違えてしまいそうだと思った。 「こいつ夜月悠(やづきはる)っていうんだけどさ、仲良くしてやって」 「はい、。あの、よ、よろしくお願いします!夜月さん。私は、森沢紺って言います…」 「一応俺のことは悠って呼んでくれないか」 「、分かりました。ぇ、っと悠、さん」 「さんがついてるがまぁいいか」 「ちょっと悠ー?いきなり距離詰めすぎでしょ〜。紺ちゃんと1番仲良いのは俺なんだからね〜」 「わかってるよ。それじゃあ俺帰るわ」 「了解」 「またな。紺」 「、へ?は、はい!」 び、びっくりした〜。いきなり呼び捨てされるとは思わなかった。 私は悠さんを見た時つり目で少し目付きが悪く見えたため、少し怖そうな人だと思っていた。でも、話してみて良い人そうでとても安心した。 「もしかして紺ちゃんってさ友達に呼び捨てされたのってあいつが初めてだった?」 「、はい」 「クソっ、俺が1番最初に紺ちゃんのこと呼び捨てしたかった」 どういうことだろうか。私はいきなり修さんがそんなことを言ったから少し驚くと同時に少し嬉しかった。 「もー何笑ってるのー?」 「あ、す、すいません」 「あのさ、紺ちゃん、その敬語やめない?」 「敬語を、やめる?」 「うん」 私だってもっと仲良く話せるようにはなりたいけど、敬語をやめるのはさすがにレベルが高すぎる。 「む、無理です!」 「そっか〜残念」 「すみません」 「いきなりだけど紺ちゃん。俺さ、紺ちゃんに大事な話があるんだけどいいかな」 大事な話…?一体なんだろうか。悪い話じゃないといいな。 「俺と付き合ってください」 「………え?」 聞き間違えだろうか。付き合う?私と修さんが?ほんとに? 「えっと紺ちゃん?」 「嘘じゃないです、か?」 「違うよ!」 「嘘、じゃ、ない?」 「うん」 私は大粒の涙を流した。 「え?え、紺ちゃん!?嫌だった?」 「そんなことないです。すっごく嬉しいです。嬉しすぎて……私も、修さんのことが、好き、です!」 「ホント!?」 「はい!」 「やったー!!!」 私は本当の人間じゃない。だからこそ、人間と付き合う、ましてや好きな人と付き合うことができるなんてすごく嬉しかった。だから私は今なら彼に私の秘密を話せると思った。 「私も修さんに大事な話があるんですがいいですか?」 「もちろん!」 「その…私、化け狐、、なんです」 「…え?」
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