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抱えきれない程強くて大きなストレスや不安を、他者を罵倒する事で発散する人がいる。
目につくあらゆる物を破壊する事で発散する人がいる。
同じだよ。
アタシはアタシを傷つける事で発散しているだけ。
ただ、それだけなんだよ。
なんかさ、自分を傷つけてる時ってね、麻薬性の脳内物質が出てるらしい。
どうりで痛みがないわけだ。
血だけが色鮮やかな白黒のアタシの世界。
滲んだ血を見ているとさ、落ち着くんだよね。
目の前の赤に、生きてるって感じるんだよね。
やらない人にはわかりっこないだろうけど。
傷ついていく身体を見るとさ、心の方の痛みが少し軽くなる気がするんだよね。天秤みたいなものなのかな?
やらない人にはわかりっこないだろうけど。
最初は浅かった傷がどんどん深くなって、どんどん増えていって、いつの間にか隠しきれなくなってた。
それでも繰り返してしまうんだ。
あぁ…またやっちゃったなって、いつもそう思うのに。
切っても切っても、それでも傷は再生しようとする。
まるで私に「生きろ」と言ってくれているみたいに…
私に生きる価値があるかの様に感じさせてくれる。
だから
もっと深く…もっともっと深く…もっと
もっともっと……
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