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「ここに届けたらいいのか」
「はい。そうですが」
「ふーん」
クラウスは「貸せ」とエマからバッグをひったくる。そして目を閉じると、手紙が次々とバッグから浮き上がった。そんな光景に目を丸くしていると、今度は手紙が素早く、まるで流星群のようにどこかへ飛んでいってしまう。
「届けたぞ。これで仕事は終わったな」
「え、ええっ?」
困惑したような声を出すエマに、クラウスは満足そうに笑う。
「手伝ってくれるだろう?」
「……はい」
納得いってないような顔をして、エマは頷いた。
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