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第二話「流れ星を探しに」
先程のテーブルに向き合って座り、エマはうーんと唸った。
「手伝うといっても、手がかりがないと探すことは難しいですよ」
「ないものはないのだ。仕方ないだろう」
「開き直られましても」
しばらく困った顔をするエマだったが、ふと何かを思いついたように目を瞬かせる。クラウスは「ん?」と言葉を促すように目線を送った。
「たそがれの丘に行けば、何かわかるかも知れません」
「たそがれの丘?」
「ええ、早く行きましょう! 今ならまだ間に合います」
「時間制限でもあるのか」
「いいえ。でも、せっかくなので」
怪訝そうな顔をするクラウスに、エマはふふっと笑った。
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