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「ふっ、ん……」
首筋を吐息が擽り、ちゅっちゅっと音を立てて身体中にキスの嵐が降ってくる。
蒼司の指が菜那の身体に優しく触れながら、スラックスとショーツを脱がされ、全ての肌が蒼司の肌と触れ合った。柔らかな手つきで二つの膨らみを味わうように揉まれ、泣きそうになるほど気持ちがいい。指先からも好きですと言われているように感じてしまう。だからか余計に心も身体も感じてしまうのだ。
「あぁっ……蒼司さんっ……」
淫靡な水音を立てて、蒼司の指は菜那の身体を責め立てる。
「菜那さん、凄く可愛い……もう、我慢できない」
「あっ……ンんぅっ、ああぁっ」
身体の中に蒼司が入ってくる。それだけで幸福感に満たされるセックスは初めてだ。腰を優しく打ち付けられ、高揚感が身体にどんどん充満していく。嬉しい、気持ちいい、自分だけじゃなくて蒼司にも気持ちよくなってほしい。菜那は蒼司の背中に手を回し、力強く抱きしめた。
「蒼司さんっ……もっと……」
もっと激しくしてもいいんです。貴方にも気持ちよくなってほしいから。
蒼司の顔が一瞬歪み、困ったように小さく笑った。
「っ……貴女って人は、本当に俺を煽る天才だ……」
「ンあぁっ……」
ガツガツと腰を強く打ち付けられ、快楽が脳天を突き抜ける。ポタポタと蒼司の顎を伝って菜那の頬に汗が流れ落ちた。
「そ、しさんっ……あぁっ……もう、だめぇっ……っ」
「くっ、そんなに締め付けて……菜那さんっ……」
充満した高揚感は満杯になり、菜那の身体から弾けた。頭の中が真っ白になったベッドに身を預け、はぁはぁを息を乱す菜那を蒼司は愛おし気に頭を撫でる。
「菜那さん、うちに越してきてください」
「え……」
それって―
「一緒に暮らそう。菜那さんと毎日一緒のベッドで眠りたいです。ひと時も貴女と離れたくない」
「……はい。私もです」
菜那は嬉しさのあまり微笑みながらそっと蒼司の胸元にすり寄る。ドクドクと鳴る蒼司の鼓動が心地よく、いつの間にか微睡んでいた
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