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「皆んなはどうしてここに?」
真琴は疑問に思っていた事を聞いてみた。
寝ていたはずの自分が何故この地下牢に閉じ込められているのか…。
皆の答えはどれも真琴と一緒だった。
眠りにつき次に目が覚めた時にはここに居たと。
夢にしてはリアル過ぎる…。
真琴が囚われている子達と話をしている時にまた階段からコツコツと誰かが降りて来る足音が聞こえた。
真琴は息をのむ。
そしてその足音はまたも真琴の地下牢の前で止まった。
見上げると長く伸ばした真っ直ぐな黒髪に紅い瞳をした女性が立っていた。
「出なさい」
地下牢の鍵を開け女性が出る様に真琴に促した。
真琴は女性の指示に従い地下牢を出た。
「着いて来なさい」
真琴にそう命じて女性は歩き出した。
着いて来ない真琴を女性は振り返り冷淡に言い放つ。
「逃げる事は出来ない。その印がある限り。痛い目に遭いたくないのなら素直に従え」
真琴は諦め素直に女性に続き歩き出した。
ふと手首に目をやると黒い三日月の形をした印がある事に気が付いた。
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