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「えっと…リンさんだったよね?」
「リンで結構です」
真琴の質問にリンは表情を崩さず真顔で答える。
「じゃあ、リン。ここには僕以外にも居るのかな?」
「今は真琴様のみです」
「……今は?」
「…………」
今度は真琴の疑問にリンは答える事が無かった。
真琴はこれ以上聞いても無駄かと質問を諦め部屋を見渡す。豪華な家具や内装に目眩がしそうだった。
(マアラ…心配してるかな……)
マアラの事を思うと急に不安が押し寄せて来た。
(だ、駄目だ!弱気になっちゃ!ここから抜け出す方法を考えないと…)
「真琴様」
「あ、はい」
突然、リンに話掛けられ真琴は返事をする。
リンが真顔のまま真琴を見つめて来るので真琴は緊張しながらも見つめ返す。
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