第三十二話

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 真琴は手際良く料理を作って行く。  ある食材で作ったので簡単なものだったが何も食べないよりは良い。  頂きます、と手を合わせてから真琴とジーナは食べ始める。 「うまいな」 「本当?良かった」  ジーナの言葉に真琴はニコニコと微笑む。  空腹だったのであっという間に料理を食べ終えた真琴は後片付けを終え、ジーナは窓際に立ち外を眺めていた。  いつ間まにか日が暮れて真っ暗となり、風が強く吹き始めていた。  真琴は温かい紅茶を淹れて飲むとホッと一息吐いた。  緊張から疲れもあり眠くなって来た。  眠たそうな真琴を見てジーナはクスリと笑う。 「真琴。疲れただろう。もう寝た方が良い」  ジーナの言葉に少し考えたがここは素直に甘えさせてもらう事にした。  寝るのに十分なソファに横になり目を閉じると、真琴は直ぐに眠りに落ちた。  ジーナは寝室から布団を持って来て真琴にかけてやると真琴はむにゃむにゃと口元を緩めた。  ジーナももう一つのソファに寝転び自分も早めに眠る事にした。  これから先何があるか分からない。  休める時に休んでおいた方が良い。
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