第三十二話

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「んっ……」  真琴が目を覚ますと外はゴーゴーと風が吹き、雨が窓ガラスを叩き付けて嵐となっていた。   不穏な雰囲気に真琴は不安になる。  ソファから体を起こしジーナの姿を探すがリビングに姿は見当たらない。  気に不安になりジーナを探そうとソファから降りた時にジーナがリビングへと戻って来た。  ジーナの姿を見た事で真琴はホッと安堵の息を吐く。 「眠れたか?」  優しくジーナに聞かれ、真琴はコクリと頷く。  真琴は身支度を済ませてトーストを焼きにキッチンへと向かう。  トーストを乗せた皿を持ち、リビングへと戻る。 「凄い嵐ですね…ちょっと怖いくらい…」  不安そうに外の景色を見ながら真琴がポツリと漏らす。  雨風はどんどんと激しさを増している感じがする。  この先どうなるのか分からない見えない不安に襲われる。
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