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第三十三話
『真琴……真琴……』
(……誰…?……僕を呼ぶのは……)
自分の名を呼ぶ優しくて懐かしい女性の声…。
どこかれで聞いた事のある声。
でも、思い出せない…。
優しくて切ない女性の声…
『貴方は今、とても危険な状態…そのまま意識を乗っ取られてしまうと取り返しのつかない事になる』
(でも、どうすれば……)
『本当なら禁忌だけど私が貴方に力を貸すわ…』
(貴方は一体……??)
女性は真琴のその問いには答えてはくれなかった。
眩い光に包まれ、真琴は目をギュッと瞑った。
(誰だったのだろう……)
真琴の意識はまた段々と遠のいていった…。
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