第三十三話

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「ねえ…ジーナ…」 「何だ?」 「もしも…もしも、僕が…」    意識を乗っ取られて、自我を忘れるようなら…… 「殺してくれる……?」  みんなの仇となる様なら…  いっその事…… 「馬鹿な事を言うなー!」  真琴の言葉を聞きジーナは声を荒げその瞬間、真琴の頬に痛みが走る。 「ーーっ!」  ジーナは真琴の頬を思い切り叩いていた。  痛みよりも叩かれた事に衝撃が強く、真琴は頬を押さえながらジーナを見上げる。 「二度とそんな馬鹿な事を言うな!」 「…………ジーナ…」 「一人で抱え込むなと言っただろう…お前を待ってる奴がいるんだ。簡単に死ぬとか言うな…」  ジーナの想いに真琴は自分が情けなくて俯いてしまう。  ジーナを傷付けてしまった。 「ごめん、なさい…」  我慢出来ずにポロリと真琴の瞳から涙が溢れた。
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