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「ねえ…ジーナ…」
「何だ?」
「もしも…もしも、僕が…」
意識を乗っ取られて、自我を忘れるようなら……
「殺してくれる……?」
みんなの仇となる様なら…
いっその事……
「馬鹿な事を言うなー!」
真琴の言葉を聞きジーナは声を荒げその瞬間、真琴の頬に痛みが走る。
「ーーっ!」
ジーナは真琴の頬を思い切り叩いていた。
痛みよりも叩かれた事に衝撃が強く、真琴は頬を押さえながらジーナを見上げる。
「二度とそんな馬鹿な事を言うな!」
「…………ジーナ…」
「一人で抱え込むなと言っただろう…お前を待ってる奴がいるんだ。簡単に死ぬとか言うな…」
ジーナの想いに真琴は自分が情けなくて俯いてしまう。
ジーナを傷付けてしまった。
「ごめん、なさい…」
我慢出来ずにポロリと真琴の瞳から涙が溢れた。
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