46 瀬田 理陽

5/10
前へ
/420ページ
次へ
「あっ、今田から メッセージだ」 スマホを見てる カイリに 「あぁ、心配してるだろうね。 スミカ君の足のことも、ちゃんと報告しなくちゃ」って 言ってたら 「いや、これ」って、画面を見せてきた。 ゴールデンレトリバーの仔犬が、むちむちわらわらいる写真。 「“親戚の家で、たくさん生まれたのー。 かわいいでしょ? でもうち、マンションだから... パパやママになってくれる人 募集中なんだけど、誰かいないかな?”... だってよ」 カイリは棒読みで読み上げたけど、押されてたスタンプは、眼がきらきらした うさぎだった。 マイカちゃん、カイリが霊だってこと 忘れてるなぁ。 「リヒル、お前も レトリバーだったよな」 あっ。リヒルって呼んだ! ついに、引かれてた線がなくなったぞ! でも オレが お兄ちゃんだからね。 頷いたけど 「何、得意気な顔してんだよ? あ、そういや、リヒルが戻ったことも 報告してなかったわ」とか言ってて、未だに報告してない カイリもカイリもだけど、マイカちゃん? とも 少し思った。 ま、カイリが軽く報告してみたら “うん、透樹さんや凪さんに聞いたよー。 良かったぁ、本当に”... って ことだったけど。
/420ページ

最初のコメントを投稿しよう!

153人が本棚に入れています
本棚に追加