第一話 尾張の大うつけ

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「確かに攻め入るなら今であろうの。信秀も最近では病がちだと聞く。尾張で力があるのは信秀の織田弾正忠家。奴がくたばれば、目の前のたんこぶがなくなるが――」  道三はそう言って、視線を手元の書状に視線を戻す。 「なにか気にかかることが? 父上」 「帰蝶、お前にやってもらうことがある」 「――なんなりと。父上」  帰蝶はそう言って、頭を下げた。    
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