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「信秀公はいずれこの尾張を豊かにすると共に、強くするのをお望みでございました。その夢を、あなたさまに託されたのでございます。私はそう思いまする。ゆえに、その夢のお手伝いをと罷り越した次第」
そう言って低頭する一巴に、信長は切り出す。
「ならば――、火縄銃を五百挺用意できるか?」
「さっそく国友鉄砲鍛冶衆に依頼しましょう」
だが和やかな雰囲気もつかの間――、守護屋敷から梁田弥次右衛門という家臣がやってきた。
信長は守護代ではない。なにゆえ、守護代ではなくその下の尾張三奉行の身分である此方側にやってきたのか。
新たな騒動の臭いがする信長であった。
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