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プロローグ
雨音が激しくなっていく頃、加賀咲雪乃は高校の屋上で何者かと話していた。「どうして、あんな事するのよ!そうやって陥れるのが好きなの!?」土砂降りの雨がまた勢いよく降り始め、風が勢いよく吹き始めた。
「雪乃まだかな。」「どーせ、男子に告白でもされてるんでしょ!」「まぁ。あの子は可愛いからねー」「分かる、雪乃って肌綺麗だしね」「しかも、心も綺麗じゃん?」「それだよねー。」「やっぱさー。」ヒュンと、人が落ちたようなシルエットが見えた。瞬間。ゴンッと鈍い音が聞こえ、帰宅する1年生達が絶叫した。「え何?」「なんか、ものでも落とし……。」「…え?」「…雪…乃…?」私達が見たのは、花壇に無惨な死に方をしている雪乃の死体だったー。
「せ、せん、先生呼ばないと!」「職員室行こう!」「早く!」
この日から、クラスも何もかもが変わり始めた。
雪乃が、居ない世界はこんなにも無惨な光景になるのだと。
そして、私たちの崩壊の始まりだと誰も知る由もなかった。
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