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タイプ
私は親友の蒼にとてもいい話を聞いた。
これは私の将来に関わる話だ。さすが、親友の蒼。こんなにいい親友はいない。
「ねぇ、ねぇ。沙優。あなたの好きな友哉の好みのタイプを聞きつけてきたから、教えてあげる。沙優の為だよ。いい、友哉はロングの、明るい、自分のことを励ましてくれる子がすきなんだってさ。」
蒼から聞いた話は無駄にしない。
私は友哉の好みな女子になるため…。ミディアムだった髪の毛をロングまでのばし、友哉のことを元気づけられるような女子に…。なるんだ。たとえ狐やたぬきのように化けてでも。
「なぁなぁ。友哉、お前の好きなタイプとかあんのか??。なぁなぁ。」
友哉の親友、尚はニヤニヤしながら聞いていた。なんかおもしろいことになりそうだったから。
「お、俺のタイプ?。うーん。そうだなぁ。結みたいな子かなぁ。俺、幼稚園の頃から結のことが好きなんだ。逆に嫌いなタイプは沙優かな。沙優って好きな人のタイプを聞いたらすぐに変わりそう。それに、自分が1番だと思ってる。自分は可愛いとか思ってるし。それにさ、人の事を余裕で傷つける。団体で動かないと気が済まなそうだし。それに…。」
案外、具体的な回答が返ってきた。
「あーあ。それは分かってるよ。キモすぎるだろ。沙優。それより結のことが好きだって??。がんばってなぁ!!。応援するで!!。はやく、告白することだなぁ!!。」
この話を燈火は聞いてしまった。掃除用具入れの中で隠れていたら、あの2人の会話が聞こえてきた。
この日から結は沙優の敵になった。
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