2人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
初めてのコミケ。ヤベー。レイヤーさん、めっちゃいる! あんなキャラやこんなキャラが、リアルに動いている! あわよくば触れる(お触り厳禁)、写真撮影もOKとか、最高。有馬優駿のレイヤーさんもいて、写真を撮らせてもらった。カッケー!
有馬優駿といえば、トレーナーの桜花オークスのレイヤーさん、いないかな?
三人でウロウロしていると、一際目立つレイヤーさんが人を集めていた。
「ヤベ、オークスじゃね?」
桜花オークスのレイヤーさんは、身体のラインがハッキリとわかるコスチュームを完璧に着こなしていた。ドキドキしながら写真を撮らせてもらった。仲良さげに話している人なんかもいるけれど、オレは写真を撮らせてもらっただけで満足した。
「ありがとうございました。夢のような世界でした!」
友だちの兄貴にお礼を言うと、満足そうな表情でデュフフと笑った。
「あー、オークスちゃんにお近づきになりたけりゃ、有馬優駿のコスプレでもしなきゃ無理だな」
なるほど。オークスと有馬優駿。ふたりは切っても切れない関係だからな。
帰宅したらゴロンと横になり、タブレットとにらめっこ。レイヤーさんのことをいろいろ調べてみた。今日見た有馬優駿のレイヤーさんは、SNSでも人気者だった。彼のブログを見ていると、興味深い記事をみつけた。
『僕が、有馬優駿になるまで』ビフォーアフター
ガバっと起き上がった。ビフォーは、まるで今のオレみたいな体型をしているではないか。
「この記事を読みながら寝転んでいるあなたも、きっと有馬優駿になれます……だと? ホントかよ」
そう呟きながら、腹の肉を摘んだ。もしかしたら、なれなくもない気がしてきた。
最初のコメントを投稿しよう!