☆00. prologue

1/1
前へ
/122ページ
次へ

☆00. prologue

 好きすぎて泣けちゃうなんて初めての経験だった。  あなたを想うだけでこころがふるえる。わたしにこんな感情を教えてくれたあなたに感謝をしている。  あなたを想うと切ない。胸がきゅ、……と締め付けられて苦しくなる。涙が自然に湧いて、わたしに見せるあなたのその優雅な所作。繊細で白魚のような指先。漆黒の黒髪。黒曜のような瞳を宿す、陶器のように美しき白肌。均整の取れた、無駄のないシルエット。その美声。  どれもが、わたしを虜にして離さない。  こんなにもあなたを好きになったわたしをどうか、……許して欲しいの。   *
/122ページ

最初のコメントを投稿しよう!

249人が本棚に入れています
本棚に追加