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こういうときに、決まって彼は饒舌だ。
「ろくに働きもせず、休んでばかりのぐだぐだなおまえと北朝鮮のやつらとなにが違う? ひとの稼いだ金で飯を食う連中は楽でいいよな。……全く……クソ。200連してゼロとか馬鹿かよ。クソが」
決まった時間にガチャをする。無課金勢である。……わたしは、スマホを持っていないからよくは知らないが。
「クソが。クソがクソがクソが。
……おい。来い」
来た、とわたしは身を縮こませる。
ばしゃん、と風呂場から音がして。浴槽に腰掛けた彼は、足を広げ、わたしに来ることを命ずる。……このとき。
一体なんのために生まれてきたのかな。
と思うことがある。
男に特有の匂い。鼻をつくじゃりじゃりの陰毛。欲求を求めてそそり立つ、決していい香りとは言い難い、生臭いそれをしごき、しゃぶり、……飲み干すことがわたしの役目。
生活手段を持たないわたしはこうして生きるほかないのだ。
終わると彼は、わたしの髪を掴み、
「相変わらず下手くそだな。ちゃんとしゃぶれよ。ほら」
気持ちよく到達出来ないと機嫌を悪くする。やり直しを要求されるのがいつものこと。
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