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「んんぅッ……」
「……!!」
ほとんど動きもしないまま、マウォルス様の熱はビクッと震え口の中で弾けた。あれ、口で育ててから入れてもらう計画だったのに……まあ、気持ちよくなってもらえたならいいか!
独特の味がする精液を思い切って飲み込むと、マウォルス様はハッと目が覚めたように俺を抱き上げ、ソファに座らせた。テーブルに置いてあった水を飲むようにと渡され、素直に受け取る。
「っすまないジューノ!あぁ、なんてことだ……」
「ねぇねぇ、きもちよかった?」
付け焼き刃の技術でマウォルス様を導けたことに、得意げになって尋ねた。おれ、口淫の才能あったのかも……!
「……いいってことだな?」
「え?」
なにが?と聞く前に唇が押しつけられた。さっきの子ども騙しなキスとはぜんぜん違って、はじめから濃厚に舌を絡み合わせ、縦横無尽に咥内を嬲られる。特にマウォルス様のペニスが当たっていた上顎をくすぐられると、身体から力が抜けて甘い声が漏れた。
マウォルス様の大きくて無骨な手が、おれの首筋から鎖骨を辿り、胸元に下りてくる。
「んん〜!んぅっ……あ、ひゃあっ!」
胸の尖りを撫でられて、びく!と大きく身体を揺らしてしまった。蕩けた瞳で見つめると、マウォルス様は海嵐のように荒ぶる瞳でおれを見返しながら、服を脱いだ。あれ?なんかご立派なものが見えるんですが……
おれの視線に構わず、マウォルス様はおれの乳首に吸い付いた。そこは小さいものの、赤くツンと立ち上がっている。ちう、と吸われ口の中で転がされるともう気持ちよくてたまらなくて、くらくらしてしまう。
「あっ……はあん!」
思わずマウォルス様の頭を両腕で抱えると、そのままソファの座面に押し倒された。マウォルス様は絹を押し上げているおれの健気なペニスをそっと撫でてから、するっと下履きの紐を解いた。絹はただの布切れと化し、途端に無防備な気持ちになる。
「ま、まるすさまぁっ。もう、ほしっ……」
「ジューノ……はぁ、可愛すぎる」
マウォルス様はソファの上でおれをうつ伏せに転がした。そして腰だけを高く持ち上げおれが膝立ちになったところで、目の前のつるりと丸い双丘に顔をうずめた。
「ぅわぁ!ま、ちょ、ちょっと!」
「準備万端だな?甘い匂いがする……」
「ひゃ……あっ。あ……ぁあん!」
実は、おれはルキが届けた香油を使って自分のアナルをほぐしてあった。もちろん、マウォルス様を誘って滞りなく夜を楽しむためだ。失敗したかと思ったけど……後孔の周りにぬるりと舌を這わされて、途端に広がる快感に喘いだ。そんなところまで敏感に感じるなんて、おれは嫁いでから初めて知った。
新作の香油はハチミツの香りがして、舐めても害はないらしい。うっとりするくらい良い香りだが、おれのためにこれを選んだ姉上にはなんとも言えない気持ちになる。
それでもマウォルス様が積極的になってくれたんだから大成功だ。そこまで、しなくても、いいんだけど……っ!
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