貧乏貴族は婿入りしたい!

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息がくるしい。『もうこれ以上無理!』を何回か更新して、やっとマウォルス様は腰の進みを止めた。腔内に存在する熱が脈打っている。 浅くしか息をつけないほど内側から圧迫されているのに、じんわりと気持ちよさも感じる。おれはハッ、ハッと口を開けて熱い息を逃がしながらマウォルス様を見つめた。 「私の……わたしのだ」 「え?――んむっ」 マウォルス様が何か呟いたと思った瞬間、唇が重なった。堂々とおれの中に居座っているくせに、まるで壊れ物に触れるみたいに柔らかく重ねられた唇を感じて、ぶわ、と多幸感が広がる。生まれて初めてのキスだ…… 勝手に腰が揺れて、愛おしむように中の雄を揺らす。おれの動きに気付いて、マウォルス様は大きな口でおれを丸ごと食べようとするみたいにキスを深めた。 おれに技巧なんてわからない。ただただマウォルス様の舌の動きを後追い、口の中にも性感帯があることに驚きながらも翻弄された。 「ん~、んぅっ……ひあッ。あ゛ぁ!」 大人のキスに夢中になっていたところで、マウォルス様は腰を軽く引いてすかさず、ドチュ!と奥まで突き上げた。衝撃に大きな声が漏れる。 そこから律動がはじまって、徐々に俺は気持ちいいことしか考えられなくなった。苦しさから得られる冷静さなんて遥か遠くへ行っている。 「あんっ、きもちっ。あぁ!奥、すご、い……きもちぃ……っ!」 「ジューノ……なんて妖艶なんだ……。くそ!」 気づけば下腹部が濡れていて、おれはペニスからとろとろと精液をこぼしていた。 達しても止まらない快感に、涙が目じりから流れ落ちる。それをマウォルス様は舐めとりながら腰の動きを速め、ナカの怒張が膨らんだ瞬間おれの中で動きを止めて吐精した。 「あぁ……。熱いの、たくさんでてるよぉ……はあっ……んんッ」 ほんとに長かった。量すごくない? 一瞬だけ頭が冷静さを取り戻そうとしたが、おれは乳首を摘ままれたことでまた思考に靄がかかってしまった。自分でも弄ることがあるせいで、胸の飾りは赤くぽてっとしていて快感を拾いやすい。 マウォルス様は舌と指で巧みにおれを愛撫した。発情期まっただなかの身体は、すべての行為に対して従順に反応をかえす。 そのうち入れたまま引っくり返され、グリッと思いもよらないところを擦られて喘いだ。そして腰を持ち上げられ、獣のような体勢で交わる。
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