デジタルタトゥー

気持ちいい夢

正直信じられないでいる。

ここまで長かった。１年と半年ずっと夢見てきたが。なかなか人気がでない現状にYouTuberなんてやらなければよかったと、時間を無駄にしたと、そう思う日も多かった。
そんな日々が終わるなんて。

私は目を開けて自分に言い聞かせる。

（まだ夢のままだ。実現させるまでは気を抜かずにいこう）

そう決心して浴室から出て、下着姿で髪を乾かしナチュラルにメイクしていく。いつも通りのことを少し緊張しながら進めていく。
私はベッド下から服を上下取り出し身につけた。

パソコンを起動して配信準備をするが今日はトラブルは許されない。
マイクやモニター、インターフェースの設定などを入念に確認していく。
特に歌枠でもある今日の配信は入念にテストを重ねて万全にしていく。

スマホを手に取ってXを開きファンの様子を見てみると、みんながこの後の１０万人耐久配信を楽しみにしているようだった。

緊張で手汗が止まらない。動悸で息苦しく感じて視界が歪みスマホの画面を操作する指が動かない。