気持ちいい夢

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しかしXをただ見ていただけの私に、1人のポストが目に入る。 『仕事終わらせて急いで帰って配信行く。いつも大遅刻だけど、さすがに今日だけは間に合わせなきゃな』 時計を見る。 配信開始は11時で今は10時だからあと1時間ある。 この人はいつも仕事が終わらなくて配信に遅れて来てくれる人だ。『仕事終わった〜!』って言いながら配信に飛び込んでコメントしに来てくれていた。 今ごろ配信に間に合わせようと一生懸命に仕事しているのだろうか。 私の配信に間に合わせるために? 私なんかの? 一瞬なぜこの人がこんなに頑張って仕事を早く終わらせようとしているのかわからなくなる。 だがすぐに思い出す。 ファンだからだ。応援したいと思っているのだ。私を応援しようと、応援の声を私に届けようとしているのだ。 いつも視界の端に映り込むみんなからのプレゼントの数々。どういう気持ちで私に送ってくれたのか、みんなの気持ちを考えてしまう。 (応えなきゃ......無視しちゃだめだ) 頭の中の竜巻は相変わらずうるさい。不安が渦巻いて舞い上がりパニックとして降ってくる。 もう一人の私は懲りずに逃げるように訴えてきている。 しかしファンの応援を無視できないという使命感が私に立ち向かわせる力となった。
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