デジタルタトゥー

気持ちいい夢

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あれから何曲歌っただろうか。曲を歌って雑談をしてまた曲を歌ってを何回繰り返したかもう覚えていない。

コメント欄に目を移すとコメントは途絶えずに流れていて、どうやら応援の炎が消えていないようだった。

私のファンとしての本気度が伝わり心の底から嬉しくなってくる。

──ふと今の時刻が気になって時計を見る。モニター右下の時計には４時と表示されていた。

（......５時間かぁ）

きりの良い数字ではあるし配信終わってもいいかなと思い、椅子にあぐらをかいた姿勢に変えながらコメントに目を向けてみる。

そこには相変わらず熱く燃えたファンのみんながコメントを絶えず送ってきてくれていた。

応援はもちろん、拍手や褒めてくれる言葉そしてスーパーチャット。

私の口角はもう最大まで上がり、嬉しさで椅子を左右に回しながら感謝を伝えつつ雑談を交えていく。

歌のリストも５時間という長期戦に流石に残り少なくなった。
だが逆にここまで歌ってきたなら最後まで歌ってしまおうと、バイキングで無理して全種類食べようとする子供みたいな考えが浮かぶ。