Prologue

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Prologue

 いつの時代にも、どこの国にも富裕層(ふゆうそう)貧困層(ひんこんそう)というように、人々の暮らしには格差があり、貧困に苦しむ者たちによる犯罪が年々増加している。  犯罪が起こる背景には必ず財力や権力を持つ者がいる訳だが、国の偉い人間が相手となると警察も介入する事が難しく、見て見ぬ振りをしなくてはならないのが現状だった。  そんな中、警察幹部は『ある組織』の発足を提案し、その組織に警察が介入出来ない事件の当事者たちに制裁を加える役目を任せようと考えたのだ。  そして幹部の思惑通り、組織介入によって少しずつ犯罪者を減らすことに成功しているが、そんな『組織』の人間たちは果たして、国の平和の為、一人、また一人手に掛けて罪を犯していく事をどう思っているのだろうか。  国の為になるなら、いくら犯罪者を手にかけても気にならないのか、それとも――……
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