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殆どこぼしてしまったビールを飲みながら、LINEの内容を考える。
「明日は友達と…いや待て…仁坂の事、友達扱いで大丈夫か?…まぁ…二人が会うことなんてないもんな…」
余計な心配は無用だろうと、怜にLINEを返した。
「明日はごめん、友達と約束があって。また今度!っと。」
送信したら、瞬間的に既読がついた。
返事を待っていたんだろうか…。
何だか申し訳ないな。
手に持った携帯が震えて、怜からLINEの返事が来た。
"残念だな。人見知りの陽海に友達なんて、よっぽど仲良しな人なんだな。男?だよな?"
めちゃくちゃ聞いてくるじゃん…
「なんて返したら…」
俺は呟いて頭を掻いた。
何を悩んでいるんだ。
五年も会ってなかったんだぞ。
身体の関係があったのも昔の話。
「男だよ。高校の時のね。また誘って。おやすみ…っと。これで終わりに出来るよな」
送信すると、すぐ既読、すぐ返事が来る。
"そっか。
またすぐ連絡するよ。
おやすみ"
すぐ連絡するって…怜、暇なのかな。
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