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"お疲れ。LINE見た。また改めて話せるかな。"
怜に返したLINEは、イエスでもノーでもない。
俺はどうしたいんだろう。
冴えない陰キャのくせに、何様だって言うんだ。
自分でも分かっている。
仁坂も怜も俺には勿体ない。
どちらにせよ、釣り合わない。
俺は飲み過ぎてまだ気持ち悪い身体をソファーに倒してそのまま眠ってしまった。
翌朝、怜から当然のようにLINEの返事があった。
そして、仁坂からは怒りのLINEが入っていた。
"ありがとう。時間作ってくれるんだね。嬉しいよ。また都合、連絡して。"
怜からの怜らしいLINEだ。かたや…
"会える日連絡しろって言っただろ!"
横暴だ。暴君だ。
怜からのLINEでフワフワした感情から一変、奈落に突き落としにかかる仁坂のLINE。
俺は頭をぐしゃぐしゃかき混ぜて携帯を睨んだ。
都合の良い日…
俺はとりあえず免許証が気になる仁坂にLINEを返した。
"ごめん、寝ちゃってた。
俺は最近残業がないから夜ならいつでも。"
早く返して貰わなきゃ、何か変な事に使われたんじゃ堪らない。
怜には、仁坂の事が落ち着いてから連絡をしようと決めた。
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