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トコダトコさん
ご好評を頂いているこの企画、今回からはエブリスタの超有名レビュアー『トコダトコ』さんです!
このリニューアル対談帳、
初回が「商業作家」の藤白圭さんで、
2回目が「構成と作り込みの天才」青のキカさん、
3回目が「独自世界のプロ」、NEULAL OVERLAPさんでした。
そして今回は「作品を味わう術を知る達人」の観点からお話を伺いたいと思います。
個人的にはプロ作家作品ではないアマチュア書き手の書かれるWeb小説って、必ずしも完成度や受賞歴だけで評価するだけでなく「あ、この部分好き」とか「この表現いいな」や「この設定は新しいな」みたいなエレメントを楽しむアプローチもあると思うですよ。そうすると、楽しめる作品の幅がぐんと広がる。
今回はそういう『作品を味わう術』について、深く語りたいと思います。
さて。
ご存知の方も多いと思いますがトコさんは数年前から難病を患い、今はその治療を続ける日々です。それでも彼女は一般の健常者を超えるほど精力的に活動をされております。
Xでのポストは可能な限りほぼ毎日ですし、次々と読んでいくエブリスタ他の作品に『これは!』と目を付けた作品にアツいレビューを書いていかれる。
更にはそれに留まらず、YOUTUBEではエブリスタなどで優れた作品を発掘して声優さんに朗読してもらう『奇跡の5秒前』というチャンネルの立ち上げに関わり、プロデューサー兼作品スコッパーをされています。
また、時折には自分でも作品を書いてエブリスタに公開されています。
このバイタリティ、高い前向きさ。そして例え分厚い壁があっても『それがどうした』という根性と、繊細で卓越した感性の両立は何処からくるのか。
その根幹から知りたいと思い、オファーをしました。
本来なら対面でお話ができればよいのでしょうが、何しろ名古屋から岩手は遠すぎますし、ご本人の体調もあります。
そこで今回は『XのDМを続けて対談にする』という試みを図ることにしました。時間の制限が緩いという利点を活かしながら長い時間を掛け、実に中身の濃い対談ができたと思います。
今回の対談の主要テーマは『作品の味わい方』です。
本文にも出てきますが、妄想コンなどの賞レースはときとして秀作でも選外を食らうことがあります。テーマと合っていなかったり、同じ設定が他人と被りまくったりとか。そういうときって、本当にがっくりくるもんなんですよね。
でもそうした場合に一人でも「あれはいい作品だった!」と喜んでもらえると何か救われた気分になると思うんですよ。「ああ、書いてよかった」って励みになる。
個人的な話ですが、この前に藤村げっげさんから(コンテストで箸棒だった)「ガイア天秤について聞きたい」と聞かれたり、杜乃うなさんから(これも箸棒だった)「お互いSummerはゲラゲラ笑った」とお聞きしてとても救われた気分になりました。
なので、賞に関係なく純粋に『読み手さんに喜んで欲しい』という作品作りに対するアプローチもあると思うんです。
そうしたとき『読み手』はこういう視点で読んでいるんだ、ということの一端でも分かれば、皆様の作品作りにも多いに活かせる部分があろうかと思います。無論、今回のお話だけが唯一の解ではないかも知れませんが、多くの共感を得る重要なエレメントであることは間違いないと思います。
単に作品を読むだけではなく、『味わう』という視点を持つこと。これは非常に勉強になりましたし、是非ともご一読を頂ければと思います。
そして何より、『トコダトコという物語』を堪能して欲しいと思います。
では、次回から新シリーズ『トコダトコさん』を始めます。
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