トコダトコさん第二部 テンポ②

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トコダトコさん第二部 テンポ②

🚤「転調とかはどうでしょうか。自分の作品だとバトル物に多用する技なんですが、バトル開始直後はべったりゆったりさせ、バトル中盤は抽象的な表現でペースをあげ、決着シーンでドンと速度を落として印象を強くする的な」 🎸「転調」いいですね!好きです。ある描写から物語の雰囲気が変わる展開、ゾクゾクしますよね!ただ、ちょっとだけ勇気を持って発言しますが、私の読書歴の中で確信しているのですが、「文章力の無い書き手さんがやる転調は総じて『無謀』で失敗している」と思ってます」 🎸「転調って凄い危険!w 脈略の無い強引な流れは、衝撃度を増加させるか上手く抑える文章を書けないと「ナニコレ」感が滅茶苦茶出ちゃうんですよねー。終盤いきなり恋人がシぬのとか訳分かんなーいw的な作品結構読みました。シぬのはいいのよ! その前後とかエモく描いてよ!って思っちゃうw」 🎸「……これ、大丈夫かなあ私w」 🚤「強引な展開、あー分かりますね。私は逆に危機的な状況だったはずのキャラに謎の力が働いて突然に幸せになる系の「今までの苦労は何だったんや!」みたいな作品に出会うことがあります」 🚤「転調かけるときって「助走」がいるんですよ。……女装じゃないですよ? 除草でもありませんから草を生やさなくてもいいですが。急上昇でも急降下でもいいんですが、すこーしだけ曲面を入れて衝撃を緩和するというか」  🎸「店長の女装は草生えるわw」 🚤「でもって、私の場合は転調しても最後は最初と同じテンポに戻すようにしています。着地というか。そうすると読者に「世界が元に戻った」と安心感を与えられると思うんです」 🎸「転調の助走……なるほど。そんなロジックがあるから急降下や急上昇に読者が少なからずついて行ける「意識」が必要ってことですね。文章力というより、練られた設定と構成が無いと、みたいな事なんでしょう。んー。おもしろい」 🚤「筆力が低いパターンに、テンポがふらつく作品を見ることがありますね。文字を追い駆ける速度が安定しないと読み難い。多分、文字だけで文章を書いていて、自分で読んでないのではと推察」 🚤「ちょうど今、テンポの厳しい作品をひとつ読んでいて。処々面白いのでついつい読んでるんですが。うーむ。『削る』というか。装飾しすぎて読み難いというか、どうやって文を削って芯を残すのかが技なのかなぁと」 🎸「うんうん!分かりますそれ! ちょっと音楽的な喩えになっちゃうんですか、「その音いらん!単純に伴奏して!」みたいな感覚かも!w」 🚤「あー音楽だとありますね、その音符余分やろ! みたいな。意外と大御所の歌で稀によくみかけるパターンですね。ですが、芯だけ残して削りまくるのは勇気と筆力がいるんですよね。読者の読力に頼らないといけないので」 🚤「あと私がよく使うドラマチックマイナーという技があります。Seeyouで使いました。延々とマイナーで走って、ハイライトで振幅の幅を強くしてコントラストをつける方法ですね」 🎸「ドラマチックマイナー。ふむふむ。ちょっと知らない手法でした。音楽用語なら近いものがあるのでそのイメージですかね。なるほど。ちょっとよく調べてみますw」
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