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「ひゃんっ！」
「どうしたんですか？ 可愛い声で啼いてばかりいないで、瑞希も舐めてください」
「やっ、だって……こんなの、あんっ」
（い、意地悪……）
尖らせた舌でぐりぐりと花芽を押し潰す彼に、なんとか自分を奮い立たせ彼の屹立を口に含んだ。彼からの刺激で体が跳ねたくらいじゃ抜けないくらい深く咥える。
「んんっ！」
その瞬間、花芽に歯を立てられて、大きく体が跳ねた。せっかく咥えたのに、口から抜けてしまう。
「あ、あっ……ふぁ、あっ……か、噛んじゃ……ひぅ」
「瑞希こそ、深く咥えすぎです。苦しくなってしまいますよ」
「だ、だって……」
ぶるぶると身悶える。彼は甘く歯を立てながら舌先でちろちろと舐めてくる。それが気持ち良すぎて、涙が勝手にあふれてきた。
いやいやと首を横に振ると、蜜口に二本の指が突き立てられる。
「あぁぁっ！」
「瑞希、そろそろ上からおりてください。ねちっこく責め立ててあげます。俺にいじめられるのが好きなんでしょう？」
「あん、ぅ……も、もぅ、じゅうぶん……っ」
「いえいえ、まだまだですよ」
「っあぁ……んっ」
彼は奥深く指を突き立てて、最奥を擦り上げてきた。彼に縋りつき、太ももをがくがくと震わせて喘ぐことしかできなくてもどかしい。
「んあぁ、あっ……や、康弘さんっ……待っ、て……ちょっとは私にも、させて……ああっ」
絶頂が近い。
でも、何もできていないのに自分一人だけイクのは嫌だ。だが、彼は瑞希の限界が分かっているのか、指の動きをはやめてきた。ぐちゅぐちゅといやらしい音を立てながら、瑞希を絶頂へと押し上げる。
「――っ!!」
目を大きく見開いて、体が仰け反る。そして、がくんと崩れ落ちた。
ちょうど顔をうずめたところが、彼の下半身で頬に彼の熱い昂りがあたる。ゼーハーと荒い呼吸を繰り返しながら、それを不満げに睨みつけた。
「康弘さんの馬鹿。私まだ全然できてなかったのに……」
ずりずりと康弘の上からおりて彼を睨むと、彼は瑞希の手を引っ張りまた上に乗せた。
さっきとは違い向かい合っているので、悠然とした微笑みの彼と視線が絡み合う。
「そんなことありませんよ。すごく気持ち良かったです」
「嘘……」
「嘘じゃありません。白状すると、あのままでは達してしまいそうだったので……いけないとは思いましたが、瑞希が舐められないようにたくさん責めてしまいました。すみません」
（そ、そうなの？）
思ってもみない告白に、瑞希は目を見張った。なんだか気恥ずかしくなって、「そ、そっか……」と小さく呟く。彼は本気で悪いと思っていないようで、謝りながら瑞希のお尻を撫で回している。
「瑞希……貴方の中に入りたい。挿れてもいいですか？」
「～～～っ！ そんなことわざわざ聞かないでください」
「ですが、挿れる前に瑞希の意見を聞きたくて。……どうしますか？ コンドームをつけますか？ それとも……」
言い淀む康弘に、彼の言いたいことを察して瑞希は頬を染めた。
（そ、そうよね。結婚するんだし避妊しなくてもいいのよね……）
「えっと……私はどちらでも……」
「雰囲気に流されないでよく考えてください。避妊をしないということは子供ができる可能性があります。もちろん俺は瑞希との子供が欲しいですが、瑞希はそれでいいんですか？」
「わ、私だってそれくらい分かってます。赤ちゃんを授かれたら嬉しいと思う気持ちは貴方と一緒です」
「そうではなくて、今妊娠すると瑞希主導で進めている研究を休むことになります。人に任せることになっても構わないかということを聞いてるんです」
彼の指摘にハッとする。
瑞希の書いた論文が認められて研究者としてこれからという時に休むわけにはいかない。でもそんな簡単に結果が出るものではないから、子供を望むならどこかで折り合いをつけて休まないと――
「い、今は避妊をしましょう。でも私も康弘さんとの子供は欲しいから、信頼する人に任せて産休を取れるように調整します。だから、もう少し待ってください」
「分かりました」
頷いた彼が避妊具をつけてくれる。それを確認してから腰をずらして濡れそぼった蜜口に彼の昂りをあてがい、自ら挿入した。
「ひあっ！」
思った以上に深く入ってしまい、体が快感に震える。隙間なくみっちりと埋まった硬い屹立が一番感じるところに当たった。
涙目で康弘を見ると、彼が少し困ったような顔をしていた。
「気持ちよくありませんか？」
「すごく気持ちいいです。だが、積極的な瑞希は最高ではありますが、ものすごく刺激的で……飛んでしまいそうな理性と戦うのが大変なんです」
「理性なんていりません。今日はねちっこく抱いてくれるんでしょう？」
「はぁ。そんなことを言って……後悔しても知りませんよ」
「ふぇ？ ひゃあああっ……」
上目遣いでそう言うと、お尻を掴んで深く突き上げられた。突然の大きな快感に体ががくがくと震える。が、康弘は後悔しても知らないと言った言葉どおり、そんな瑞希の反応なんてお構いなしに、内壁をかき分けて最奥を抉るように穿つ。
「あう、あっ……待っ、は、激しい……っ」
「こら、逃げないで」
「ああぁっ！ そこ、やぁっ」
「どうしてですか？ ここ、好きなくせに」
「き、気持ち良すぎるからぁっ……あ、あぅ……だめぇ、あっ」
奥深く突き上げられて、ぎりぎりまで引き抜かれたと思ったら、また奥まで一気に貫かれる。逃げようとしても押さえつけられて、体の深いところからめちゃくちゃに蹂躙されていくのを感じながら瑞希は啼き続けた。
「すごいですよ。こんなにも呑み込んで」
「やぁっ、深い……深いのっ」
腰を掴まれ、ずんっと下から突き上げられる。とろとろになった蜜路は容易く康弘を呑み込んだ。
（やだっ、こ、こんなの……すぐにイッちゃう）
彼に奥深く穿たれるたびに、目の奥が明滅を繰り返す。
「ひゃああっ、もう無理っ！ イッたのっ……イッてるの、ゆ、ゆっくり、ふぁあっ」
大粒の涙をぼろぼろとこぼして首を横に振る。待ってとお願いしても彼は聞き入れてくれず激しく腰を打ちつけてくる。
「やぁっ、ま、また……イクぅ、ふぅうぅ……あ、あんっ……だめっ、またイッ」
力が入らずに康弘の上にぐたっと倒れ込んでも尚、彼は腰の動きを止めてくれない。体が馬鹿になったみたいに高いところから降りてこられなくて、瑞希はいやいやと泣いた。
「瑞希、可愛い。奥好きでしょう？ もっとイッてください」
「ひうっ、あっ、イッてる、止まらないのっ……やすひろさっ、も、変になるからぁ」
（駄目これ。気持ち良すぎて死んじゃう）
口はだらしなく開いたまま涎を垂らし、声も止まらない。繋がったところから愛液があふれて、康弘と自分の太ももを濡らしている。
「はぁ、可愛い。すみませんが、止まれそうにありません。理性を飛ばしてもいいんですよね？」
「ああ……あ、ぁあっ」
自分が何回イッたのかも分からないまま、彼の思うがままに身を任せることしかできなかった。
気持ちいいのに苦しくて、瑞希は彼の上で揺さぶられながら彼のねちっこさを嫌というほどに思い知った。
おいそれと彼の理性の箍を外してはいけないと――瑞希は身を以て学んだ。
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