不幸ヤンキー、”狼”に興味を持つ。【2】

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不幸ヤンキー、”狼”に興味を持つ。【2】

 しっかりと歯を磨いて、ブレ○ケアを噛んでおき風呂場へと行けば…そこは泡の世界でもあり光の世界であった。その光景に幸は驚いてる様子である。 「いつの間に泡風呂にしたんだ…っていうか、なんだこの光の散らばりようは?」  風呂は泡でてんこ盛りになり、そして装飾を施した光へと風呂場が改造されていたのだ。唖然とする幸に哉太は自信ありげに言い放つ。 「まあ花ちゃんが居ない間にこっそりとね~。なんかラブホっぽくて良いでしょ?」 「余計なことを言うな、バカ!」 「大丈夫! 花ちゃんよりはバカじゃないし恥ずかしがり屋でもないからっ!」 「……うっせぇ」  痛いところを突かれて無言になる幸。そんな不服そうな表情を見せる彼に哉太は幸のTシャツを捲し上げるのだ。突然のことに驚く幸に哉太は文句を言い放つのだが…。 「なんだよ…急に?」 「そんなことより、早く入って。…俺のも楽しみにしてんだから~」  …?  「…よく分かんねぇけど、まぁいいや」 「息子も知らないのか~。幸は~…」  卑猥な下ネタをスルーする純粋無垢な幸に哉太は内心で驚くのであった。  風呂に入る前の準備段階でモコモコの泡の中で洗いあいっこをする2人ではあるが哉太は幸の身体を隅々まで洗うように首筋から乳首にかけて洗い上げ、そして局部へと手を滑らせる。  ―――ズチュッ…。ズチュリィ…。ズチュゥ…。 「んんぅ…そこは別に…良いって―」 「ダメでしょ~。…俺が綺麗に洗ってあげるから…さ?」  ―――ズチュゥ…。ズチュリィ…!  泡立てられた局部を上下に扱い、揉みしだいていく哉太のテクに幸は甘い吐息を漏らしてしまう。それがとてつもないほどの羞恥心を煽いでしまう。  …やばい。きもちいい…けど、はずい…。 「うぁっ…あうっ…、ひぃぅっ…」  恥ずかしいが大股になって自分も哉太と一緒に、自分自身を手に取った。そして勃ちあがっている自身を可愛がるのだ。  ―ぐんぐんと怒張していく幸自身と彼の淫らな姿に哉太が興奮をしたのだろう。哉太も自分のブツが勃起していることを幸の腰にわざと当てるのだ。 「うぁっ…!? 哉太さんの…かたい?」 「えへ。幸の可愛い姿見たら…勃起しちゃった」 「…へ、へんたい」  顔を赤くする幸に哉太は耳元で囁くのだ。 「やば…。もう俺のが破裂しそうだから…さ?」  ―挿入()れさせてくんない?  その言葉に幸は顔をさらに赤くしてからにんまりしている哉太を罵るような発言をする。 「息子って…そういう意味かよ…。バかなたのばか」  恥ずかしがっている幸へ哉太は平気そうな顔をして言い放つ。 「幸よりかは頭良いし?」 「うっさい」 「まぁまぁ、そんなことは置いといて…さ」  哉太の手が幸の後孔へとたどり泡と一緒に解していけば…幸は数段と甘い声を出してしまう。 「はぅっ…うん…んぅ…」  反響する声に耳を真っ赤にする幸に哉太は彼の耳を甘噛みすると幸が肩を震わせて哉太の方へと振り向く。…すると深いキスをされるのだ。  ―――プチュゥ…。クチュゥ…。クチュリ…。 「んん…はぁ…んっ…ふぅんっ…」  甘いキスと共に哉太は(ほぐ)していた指を引き抜いてから唇を離す。透明な糸が弧を描いて切れてしまえば、今度は哉太が幸を誘惑するのだ。 「絶対に幸を気持ちよくさせるからさ…? だから幸」  ―俺を受け入れて。俺を見て。 「…哉太さん」  真っ赤な瞳が幸を捕えて離さない様子に、幸は恥ずかしさのあまり顔を背けようとしてしまいそうになる。  ―だがグッと堪えてゆっくりと頷いた。すると哉太は嬉しそうに微笑んだ。 「ありがとう。幸」 「う…うん」  壁を前にして後孔へと哉太自身がゆっくりと挿入していけば幸は声を漏らさずにはいられない。 「はぁっうぅ…あぁ…んぅ! 哉太さん…キツイよ…」  ―――ズチュゥ…。ズチュリィ…。  官能的な笑みを無意識にしている幸に哉太は余計興奮し、耳元で囁くのだ。 「少しの辛抱だよ。…もう少しで…気持ちよく…させるから」  ゆっくりと繰り返すストロークに幸は壁に手を着いて喘いでしまう。音が響いて自身の淫らな声に恥じてはいるが止まらぬ声に幸は、羞恥を抱き哉太は満足をするのであった。  ふわふわの泡立つ風呂にて2人は対面する。にっこりと笑みを浮かべる哉太と恥ずかしくて目を背けている幸という対照的な彼らの姿。  ―傍から見ればバカップルな2人ではあるがそんな言葉などつゆ知らずに幸は疑わしい目つきで哉太を見る。 「そんで…、これで満足か?」 「え~…なんだったっけ?」  (とぼ)けたフリをする哉太に幸は疑わしい目つきで彼を見た。 「…仕事に行けそうかってことだよ」  幸の言葉に哉太は笑みを深くさせて満足げに断言した。 「うん、これで行けそう! あんがとね~幸?」  にっこりと微笑んだ哉太の様子に幸はやり切った様子である。 「……まあそれならいっか」  そして2人は仲良く風呂を出たのであった。  ―しかし幸はあとで思い知らされるのだ。  1つ、哉太の言葉をまともに聞いてはならないこと。2つ、哉太のによってある事実が分かったことを…、この時の幸は知らなかった。
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