【閑話休題】不幸ヤンキー、”狼”を蕩けさせる。《後編》

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【閑話休題】不幸ヤンキー、”狼”を蕩けさせる。《後編》

「えっ、花…ちゃん?」  驚いて目を見張る哉太に幸は少し溶けてしまったチョコレートを取り出してそっぽを向く。 「その…、嫌だったかこういうの。…俺なりに考えてやってみようかと…」  耳まで真っ赤にさせる幸に哉太は可愛さのあまり、幸がチョコレートを摘まんでいる指を哉太が頂く。しかしそれだけではない。口内でチョコレートを溶かしつつ幸の指をいやらしげに舌を這わせてチョコレートをゆっくりと溶かしていくのだ。  ―――ジュゥ…クチュゥ…クチュゥ…。 「うひぃぃ……」  甘い香りが立ち込める室内と共に哉太の舌使いに幸が腰を抜かせば、彼に指を舐め取られて挙句の果てには押し倒されてしまった。哉太がニヒルに笑うと幸は顔を上気させる。 「…哉太さん、ずるい。…やらしい動きしてた」 「幸が裸エプロンで来なかった罰だよ。…大人ってすごいでしょ?」  したたかに笑う哉太は今度は幸の唇へと吸い寄せられ口づけを施す。  ―――チュゥ…クチュゥ…チュゥゥ…。  すると幸はモゾモゾと動き出した。何かと目を落とせば白エプロンをたくし上げジーンズを脱いで見せるのは…以前、哉太があげた幸の贈り物…そう。エッチなT-バックであった。驚く様子の哉太に幸は負けじと言い放つ。 「俺だって…。哉太さんにくれた下着履いてきたんだよ。これで文句ないかって―」 「ダメ。…可愛すぎてもう限界」  哉太が幸に深い口づけをし終えてからチョコレートを放り投げてしまった。文句を言おうとする幸ではあるが哉太は再び大人なキスに圧巻されて太刀打ちが出来ない。  ―――クチュリ…クチュゥ…。  チョコレートの甘さと香りに酔いしれる幸は唇を離された途端、息を荒げながらも哉太へ問い掛けたのだ。 「ふはっ…はぁぅ……哉太さん…、いつもより、なんか…余裕ない?」  深い唇から解き放たれて幸が声に出せば、哉太はローションを取り出して幸のジーンズを脱がし、下着を脱がせたかと思えば尻に滑らせて塗りたくる。その余裕の無い行為に幸は不思議に思いつつも感度の良い声を上げた。 「あぅ…ふぅ…んんぅ……」  甘い声を漏らす幸に哉太は後ろを解しながら問い掛けた。幸の疑問に対して疑問を返すような言葉で。 「じゃあ逆に聞くけどさ~。…俺があげたエッチな下着履いて、やってやったって顔して無自覚に誘惑させる幸に…余裕なんてあると思えなくない?」  ―――ズチュゥ…ズチュ…ズチュゥ…! 「あぅっ…そんなの…知らない…よ?」 「知らなくなんてない。だって見てよ、幸?」  哉太に声を掛けられて見てみれば、余裕が無さげな瞳をした哉太と黒の模様が入った白いビキニの上が怒張した哉太自身が…いきり立っていた。 「す…すげぇ…」 「うん。すごい…でしょ。…だから言ったの」  苦しそうに声を漏らす哉太に真っ赤になる幸は恥ずかしくて幸は目を逸らしてしまいそうになるが、哉太は逃がさない。  ―――ズチュゥㇼィッ! 「うひぁあ!???」  指を引き抜いて幸の瞳を見てから自身をゆっくりと挿入し上下に腰を振るのである。  ―――パンッパンパン!!!  その猛獣かのような激しい性行為(セックス)に幸は快楽に呑まれて涙を落としそうになる。 「ああぁぅっ…はぁっう…やぁっ!!!?」  激しいピストンに幸が喘ぐ中で哉太は幸の耳元を大きな舌で舐め上げた。  ―――ベロッ。 「ひぃうっ…! かなた…さん…あの、なんか本当に、だよ?」  幸の問い掛けに合わせて哉太は息を吐くように囁いた。 「俺は昔のツンツンな幸も好きだけどさ…、でも、こんなに素直で従順で、無知で、ある意味世間知らずで…」 「…哉太さん、バカにして…うぁ!?」  すると哉太が行為を続行したのだ。今度は先ほどよりも激しく淫らに幸を誘惑し快楽へ誘う。そんな彼の行為に幸は揉まれて泣き出してしまうのを堪えるが…イく(射精する)のは止められない。 「…か、なたさん…イく(射精する)…よ、あうぅっ!??」 「でもね、そんな可愛くて健気で純粋で、思いやりのある幸が…俺は大好きで」  ―の。 「あぅ……、イくぅっ(射精する)!」  ―――ドプゥ……。  すると幸は達してしまい荒く息をした。だがどこか満足げな表情を見せる哉太へ問い掛ける。 「うぅぁっ…はぁ…はぁ…はぁ…。かな…たさん、なに、言ったの?」  幸が意識をなんとか取り戻して尋ねれば哉太は一旦行為を中断し、軽いキスをする。  ―――チュッ…。  …あまい。あまくて…おかしく…なる。  少しチョコレートの味がする哉太のキスに酔いしれる幸に哉太は抱き締めた。そして軽く微笑んだのである。 「今の、あまあまな幸も大好きってこと!」 「…あまあまって、どういう―」 「そんじゃあ…行為再開(セックス)しよっか!」 「またすんのかよ…」 「するよ。エッチね~」  そして哉太が笑う姿に幸はまた呆れるが、どこか胸が満たされた感覚を得たのであった。
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