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【閑話休題】不幸ヤンキー、”狼”がリベンジする。《前編》
今日の哉太は特別に意気込んでいる。…なぜなら哉太と幸が居る場所は、かつてまだ2人が結ばれていなかった時の部屋であるからだ。
「…なんでまたこの部屋にしたんだよ…。最近は俺の家とかだったのに」
室内を見渡せば鏡だらけの部屋だ。久しく訪れたその部屋に対し幸は疑問を口にすると哉太は意気揚々とした態度で述べていく。
「いや~、最近はホテルにも行かなくなったじゃん?」
「そっちの方が経済的だろ」
「青少年はお金に関してまだしっかりしなくていいんだよ~。まぁ、花ちゃんのお家も良いと思うけどさ~。たまにはいいと思わない?」
「…そうか?」
「マンネリ防止も大事だよ!」
そう言い包めて幸を納得させようとする哉太に彼はまた呆れてしまう。だがそれは哉太の言い分だけでは無いのだ。…それはというと。
「マンネリ防止と言われても…なんでまたこの部屋なんだ?」
そう。この鏡張りの部屋は、まだ哉太と付き合っていなかった時に使用をした部屋である。だから呆れてもいるし意味が分からないのだ。そんな彼に対し哉太は拳を構えてから熱弁を始めた。
「だって前はさ~。そりゃあ行為をしたけれど、あの時の花ちゃんはツンデレのツンが多めでそんな甘~いセックスが出来なかったわけよ?」
「堂々と下ネタをぶち込むなよ。まったく…」
「まぁそういうことよ」
恥ずかしそうな顔をする幸ではあるが哉太と視線を逸らしても、鏡だらけの部屋により自身の顔が赤いに気付いて恥ずかしくなってしまう。
…やばいな。俺、こんなに顔が赤い。
そんな彼に哉太はあくどい笑みを見せてから幸の肩に触れて押し倒す。そして耳元で囁くのだ。…その低めの声は幸には心地良すぎるし、興奮もしてしまうほどである。
「今日は淡泊な幸じゃなくて…えっちぃ幸を見せてくれるよね?」
「…なに言って…んぅ!!!」
唇にキスをして割り込んで入ってくる舌を幸は応えようと必死であるが、天井に備えられている鏡が自身の羞恥を映す出して恥ずかしくなってしまう。
―――プチュゥ…クチュゥ…。
…恥ずかしい。はずい…。
「んぁぅ…んぅ…ふぅん…」
―――ッチュ…。
リップ音を立てて唇を離せば、紅潮し普段よりも緊張している幸の姿。しかもいつもよりも感じやすくなっているらしく、ぐったりとしている様子だ。その純粋で無垢な姿に哉太は微笑む。
「幸、いつもより感じててすっごく可愛くて…エロい。特別カワイイ…ね」
「……うっせぇ」
幸が着ているパーカーを捲り上げて身体中にキスを落としていく。その際に欠かせないのが自身の記した印だ。
ピンク色に咲く小さなつぼみにキスを落とし、強く吸い上げれば幸は反り返って甘い声を上げた。
―――チュッ…ジュウッ!
「ふぁっ…んぁっ…。ちく…び、吸う…な。ばか」
上気する幸の表情に哉太はニヤつき、今度は幸の履いている迷彩柄のズボンを脱ぎ捨てた。そしてボクサーパンツ越しから幸自身を大きな口で咥えては扱いていく。
―――チュプゥ…チュゥプゥ…。
顔が真っ赤になる幸は足を開脚させて哉太の頭に手を置いて押しのけようとした。だが哉太のテクにより悶絶してしまい、上手く力が入らない。しかも彼は早漏であるがゆえに、快感に悦を感じてしまう自分も居た。
―それも恥ずかしくて堪らない。
「出るぅからぁ…、だめぇ…イくぅ…」
官能な声を上げて自身から押し退けるようとする幸に哉太は意地悪く笑った。
「ふふっ。このぐらいでイッちゃダメだよ?」
「出したい…うぅ…」
「まだダメ。…もうちょい我慢しよ?」
「うぅ…かなたさんの…イジワル」
身体を捩じらせて涙を流しそうになる彼に、哉太は勃ち上がっている幸自身を下着から取り出し、鏡から幸に見せつけるように舌を這わせたのだ。
「…幸、イッていいよ。」
「あぅ…やぁ…イッく…!」
―――ジュポッ…ジュポッ…ジュポッ…!
哉太がチロチロと舌を這わせたかと思えば上下に扱いて口淫する姿に幸はあっけなく達してしまう。そして鏡からも、目の前でも繰り広げられる行為に幸の興奮はピークに達してしまった。
―すると幸は驚くべき行動に移したのだ。
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