不幸ヤンキー、”狼”を迎え撃つ。《後編》

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不幸ヤンキー、”狼”を迎え撃つ。《後編》

「…音刃にも助けたんだな~って」 「あぁ~…まぁそうだったらしいね~」 「しかも他の連中も助けていたのに…なんで覚えていなかったのかなって」  一瞬の間が空いた。やはり言うべきことでは無かったのか、失言だったのか…。自分が気に留めなくても良かったことでは無かったのだろうと思うと心が苦しくなる。  ―だって自分の時は音刃が言っていたように、哉太がヒーローに見えたから。  しかし哉太は唖然とした後、そわそわしている幸へ疑問を提示していたのだ。 「…それだけ?」 「それだけって…だって、俺の時にも助けてくれたけど…さ。結局…あの…その―」  しどろもどろで真っ赤になる幸に哉太が軽く笑ってみせれば彼はズボン越しから幸自身に触れる。 「っにゃぁ!??」  突然触れられたので変な声を出してしまった幸。だがそんな彼にまたしても気を良くした哉太は彼自身を緩急を付けて触れては意地悪そうに微笑んだ。そして思い出すように語るのである。 「エッチしたこと? …まぁ、あの時は幸が能力者…”狼”なのかな~って思ったし~」  ―――サワ…サワ…サワ…。 「んぁ…やめろってっ…」 「あと幸が有名人なことも知っていたから、興味があったというか?」  今度はズボンとパンツを下ろし、幸自身を直に触りながら上下に(しご)く哉太に幸の喘ぎは止まらない。顔を真っ赤にして官能的な声を出してしまうようで…。 「あぁぅっ…手ぇ…退けてぇよ…やぁっう…!」 「ははっ…かわいいな~、幸って本当に…。あ~、だからか」  顔が紅潮しいかにも射精しそうな幸に哉太は悪戯に笑う。それに納得をしたように自身が幸へ近づいた理由を述べたのだ。 「その顔に惚れたんだよ…」 「…っえ?」 「今思えば…だけど…っね?」  ―――ヌチュッヌチュッ…ヌチュッ! 「ああぁぅっ…はぁぅっぅ、…イク(達する)!」  ―――ビュゥゥゥッッ!  射精してしまい腹部にべったりと張り付く白濁液に幸は恥ずかしさのあまり顔を背けようとする。 「うぅ…あの…その…」  顔をさらに真っ赤にし、耳までも赤くする無垢な幸に哉太の理性は吹っ飛んだ。だから彼は自身のレザーパンツを下ろし、青いビキニの状態で願いを請うのだ。  ―怒張した自分自身を見せつけて。余裕など無いほど声を震わせて。 「俺がやったんだから幸も、俺をくれない?」 「可愛がる…、どうするの?」  すると哉太は腰を抜かしてへたり込む幸の眼前にビキニを脱いだかと思えば、怒張し直立したブツを目の前に出した。その巨大さに恐々とすると同時に哉太が言っている意味が分かる。  …哉太さんの、デカい。でも俺がシたら…哉太さん(よろこ)んでくれるかな?  「ねぇ…しゃぶってよ。…おねがい」  その答えに哉太が正直に伝える。息を荒げ興奮した様子の彼に幸は緊張してしまうほどだ。だから哉太は緊張した面持ちの幸へこんな約束を取り付ける。 「…その代わりしてくれたら、幸を思いっきり甘えさせてあげる…ね?」  巨大な哉太自身に恐れてしまうものの幸は彼の言葉に惹かれてしまった。だから最初は先っぽである亀頭をチロチロと舐めてみた。それからゆっくりと奥へ飲んでいき、口内いっぱいにしゃぶって手を添えて、上下に(しご)いていく。  ―――ジュプゥ…。ジュプゥ…。 「幸…良い感じじゃん、上手くなったね?」 「んんぅ…んん…!」  必死な様子で哉太自身を愛撫し()がらせようと奮起する幸へ哉太は負けずにはいられなかった。 「あはっ。じゃあ俺も気持ちよくさせてあげないと…ね」  すると哉太は横になり幸とは反対の姿勢になって、彼のヒクついている後孔にローションを塗って指を出し入れするのだ。その行為が気持ち良いのだろう。  ―幸の小さな口がお留守になってしまう。 「んぁ…にゃぁ…、あぁぅ…」 「幸、ネコみたいだね~。…でも、俺のお世話してくれてないじゃん?」  ―――ヌチュゥ…ヌチュゥ…ヌチュっ…。 「うひぁ…、あぅ…ふぅ…!」 「…あれれ~、ネコさんは俺のお世話が出来ないのかな~。ひどいなぁ~?」  ―――グプゥ…。ヌチュッ…。ヌチュゥ…。  哉太の言葉攻めに負けてしまう幸は巨大なブツから小さな口を外し、許しを得ようとした。だがその前に謝罪をするのだ。 「はふっ…、かな…たさん、ご…めんなさい。…きもちよく…て」  赤面しながら喘ぐ幸の可愛らしい姿に哉太は興奮し指をゆっくりと抜く。 「あぅ…、もっと…」 「だ~め。…その代わり」  ―俺をイれ(挿入し)てあげる。  (ほぐ)れた幸の蕩けそうな尻に哉太は今度は対面になったのだ。…準備を整えて、哉太はずっぽりと幸のピンク色でヒクつく内壁へ挿入していくのだ。  ―――ズプズプ……ズプゥ…。  熱くて大きい哉太自身は普段と変わらないはずなのに…今日はなにかが違っていた。その違いは分からない。だがいつもよりも熱くて、大きくて、形が分かってしまうほどの哉太自身へ幸は悲鳴を上げてしまった。 「ひぃあぁぅっ…、かなた…さんの、熱い…よ…!」 「え~、俺も成長期に入ったのかな~?」 「熱くて…入んない…」  大股を広げて可愛らしく言い放つ幸へ、哉太は彼と自分の苦しさを紛らわすように唇に深いキスを送る。  ―――チュゥ…チュぱぁ…クチュウゥ…。 「んんぅ…ふぅん…はぁ…」  ―――ッチュ…。  配慮の甲斐があってか、見事に哉太自身を呑み込んだ幸。そんな彼に哉太は余裕の無い微笑みをしたのだ。 「可愛いこと言う割には食べてくれたじゃん?」 「でも…今日は…なんか違う」 「ふ~ん。じゃあ確かめないと…っね!」  ―――パンッパンッパンッ!  ―――ズチュッ…ズチュ…ズチュゥ…! 「うぁ…あぁぅ…!」  ピストンを入れながら哉太が腰を振れば、幸の顔は涙と鼻水でぐしゃぐしゃになっている。…でもそれさえも愛しく感じてしまうのはなんでだろうか?  ―だから彼は、哉太は愛しい彼に告白をするのだ。 「幸…。俺、幸が1番好きだよ。愛してるよ」 「…う、うれしい…。はぅっ!?」  ―――パンッパンッパンッ! 「…だから幸も、俺のこと見て…ね?」 「う…うん…」  その一言で幸は簡単に達し、そして遅れて哉太も射精するのであった。  数週間が経ち、麗永からこのような連絡が来た。 『囲戸 心、及び心司の詳細を詳しく説明したいので柊君の家に来ていただけますか?』  哉太と幸は急いで燕の洋館を尋ねることにしたのだ。
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