【閑話休題】不幸ヤンキー、”狼”と遊ぶ。《前編》

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【閑話休題】不幸ヤンキー、”狼”と遊ぶ。《前編》

 ―それは、幸にとっては悲劇であり、哉太にとっては喜劇であった…。 「…なんだこれ?」  哉太の部屋を掃除してみれば段ボールがあったので幸は興味本位で開けてみると…そこには多数の機械があった。ピンクの丸いものや棒状のもの、ビーズのように繋がっているものまで。それは様々な形状であったのである。しかし、純粋無垢である幸にとっては分からないでいる。というか戸惑っている様子だ。 「……とりあえず、哉太さんに聞いて―」 「俺になんか用?」 「って、…びっくりした~。背後に居るなよ…」  驚いて飛び上がる幸に哉太は彼の持っている機械を見てから頭を少し抱える。哉太のその行動に幸は疑問に感じていた。どうしたのだろうかさえ思うほどだ。  …哉太さんが考え込んでいる。…なにかやったのか、俺?  なにも分かっていない様子の彼に哉太は間延びした言い方をしたのである。 「あぁ~…、見つけちゃったのね…。そのをね…」 「…なにが?」  すると哉太は少し驚いてはあるモノをつまみ上げた。ピンク色の丸い機械を目の前に持ってこられたので幸も少々驚く。だが哉太は不思議そうな顔をする幸に意地悪く問い掛けるのだ。 「…花ちゃん。これ見てなにも分からない?」  幸は頭を捻るもののそれでも分からなかった。だから正直に答える。 「…わかんねぇ」  幸が首を傾げてしまえば哉太は少し考え込んで…閃いてしまったのだ。 「…そうだ!」 「…?」  ―これが幸の悲劇の始まりである。 「これはチャンスだよ。俺…じゃなかった、花ちゃんにとっての、…だよ!」 「…おとな…デビュー?」 「そうそう、ほ~ら、ベッドに行きましょうね~?」  嬉々として語りなぜか幸をベッドへと連れ行く哉太。 「どうしてベッド? おい、哉太さん!」  何事か分かっていない純粋無垢な青年である幸を不意に押し倒したかと思えば…哉太はピンク色の丸い機械を持っていたのだ。うっとりとしたした哉太の表情に幸はさらに戸惑いを見せる。 「あの…哉太さん?」 「…俺が最高に、気持良くしてあげる」 「…えっ?」  押し倒されてからキスをされる純粋な幸は、この後の行為など分からないでいた。  ―――ヴヴィィィン…ヴヴヴィィィィン! 「うぁっ…ぁ、…やぁっう…。おか…しく…なるぅ…!」  裸にされた青年が甘い吐息を漏らしながら尻の内壁へ侵入している小さな機械に悶絶していた。褐色肌の青年は何度も達しては苦しそうにしている。その姿を見ながら”狼”の男は意地悪く笑う。そして涙目になる青年へ意地悪な言葉を紡いだ。 「幸は”ローター”を挿入()れられただけで感じちゃうの?」 「あぅ…うぅっ!」 「…何度もイっ(射精し)てるし?」  わざと耳元で囁く哉太に幸は肩を震わせては自身の尻を指さして震えた声で訴えるのだ。それは幸の小ぶりな尻の中にある卑猥だが従順な動きをする機械を指さす。…彼はその機械を抜いて欲しいのだ。 「あぁっうっ…このナカぁ…取ってぇ?」  青年の可愛らしい訴えに変態狼は興奮を覚えるが…彼は動かない。だから彼は…哉太は快楽と悶絶で痙攣(けいれん)を起こす幸に言い放つのだ。 「幸が可愛くおねだりしてくれたら出してもいいよ?」 「ど…どういう…ふうに…?」 「…『哉太さんの”おちゅーしゃ”が欲しい』って」  …いつもはこれで()ねるのだけれど…今回はどう出るかな?  少し楽しさを覚えながら笑う哉太に幸はその言葉の意味が分かっている様子だ。哉太を少し睨んでから自分で取り外そうと試みるが、哉太がスイッチを”強”にしたことにより腰が砕けるような感覚に包まれて幸は動けない。 「あぁぅ…、あぁっ!??」  悪戯に微笑むドSな哉太に幸は苦悶し負けを認めるように泣きじゃくることしか出来ないでいた。 「か…なたさぁん。…俺に、かな…たさんの…太い”おちゅーしゃ”してぇ?」  顔を真っ赤にしながら懇願をする幸に哉太は待ち構えたかのようにローターを取り外し、解れた内壁に自身を挿入した。…しかし驚いたことに幸は射精してもいないのに達してしまったような感覚を覚える。 「あぅっ…!? ひぃあ…なん…で?」  腸内が締まり窮屈になる哉太自身ではあるが哉太は幸の額にキスをする。困惑をする幸に哉太は愛おしそうな目線で彼を見つめたのだ。 「…幸はイっ(射精し)たんだよ。…すごいなぁ~」  という単語は分からぬが哉太が嬉々とした表情で頭を撫でるので幸は単純に嬉しかった。…今の幸のIQは哉太の大人で甘い策略のおかげで普段よりも無知、かつ子供のような思考になっている。…だから普段の天邪鬼な性格は逸脱し、甘えた子供のような性格へと変貌を遂げてしまっているのだ。
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