晩秋

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晩秋

晩秋 まばらになった私のカケラ 影を落として泣いている 糸を解くように 紡ぎ直して 一面を広げてみれば 空の蒼さと 似ている 時を移さず 濁さず 真白な羽が 仰ぎ見て舞う 深雪の頃を思えば 跳ねる兎のように駆け抜ける 綿が舞うよ 綿が舞うよ なぞって遊んでみよう 綿が堕つよ 綿が堕つ 溶けて滴れば 元の私に戻るるかな
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