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今では全国の学校で『アイ・Bスーツ』を暑さ・寒さ・日焼け対策としてであれば、着用する事を容認されている。
しかし学生である間は見た目を変える、身体を増強させるなどの機能は今でも禁止されている。
「しかし…レベルライン真っ黒だな。『アイ・Bスーツ』さえあれば、おじいちゃんでも絶世の美女になれるからな~」と広告の美女を見ながら俺は呟いた。
「武蘭。今時、外見なんて問題じゃないよ。中身でしょ。その人がいかに人へ優しく出来るか、自分の為に努力出来るかが大事でしょ」
高校での学力は首位クラスの歩瑠夏は、朝日にも負けないくらいの眩しい笑顔を俺に向けた。
「ごもっとも。それにしても歩瑠夏が言うと重みが違うな。あ、電車の時間が来ちまう。急ごう」
俺達二人は慌てて駅の改札口へ向かった。
歩瑠夏は小学生の時も可愛かったが、ほとんど勉強が出来なかった。
しかし、中学生になって「武蘭と一緒の学校に行きたいから」と言い、猛勉強を始めた。
そして、あっという間に俺の順位を追い越し、学年首位に立った。
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