AI造形ボディスーツ 通称「アイ・Bスーツ」

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 これがT3社などの特殊『アイ・Bスーツ』なら、防弾・防刃機能もあるというが、俺のは庶民の味方ジャイナ社製。多少の衝撃には耐えるが、鋭利な刃物で刺されれば普通に穴が開く。  その場合メーカーへ修理依頼となるが、修理費用に加え、修理期間中の『アイ・Bスーツ』リース料金も必要となるので保険に入るのがおススメらしい。  教室へ戻ると、しゃがみこんだ歩瑠夏を中心に人だかりが出来ていた。 「どうした?」俺が歩瑠夏を支えている女子に声をかける。 「わからない、急に歩瑠夏が黙ったと思ったらしゃがみこんじゃって…」    歩瑠夏の顔を覗き込むと、顔色こそ悪くはないが、表情が乏しかった。 「貧血か?保健室へ運ぶよ」  歩瑠夏は思っていた以上に重く、筋力5%アップの解除は後にすれば良かったと後悔しながら抱きかかえ、保健室へ向かった。 「あ……武蘭、ごめんね。重いでしょ」  歩瑠夏が俺の胸の中で小さく呟いた。 「大丈夫、今日の俺は5%増しだから」  俺がそう言うと、歩瑠夏は「ふふっ」と笑った。
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