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急に歩瑠夏は立ち上がり、服を脱ぎ始めた。
「えぇっ!?ちょ、ちょっと何しているんだよ!」
俺は慌てて彼女の手を止める。
首元から胸元までの白く美しい素肌が見えて、思わず目を逸らす。
「いいから。私をちゃんと見て」
俺の手を振り払った歩瑠夏は、上下の服どころか下着まで脱ぎ、一糸纏わぬ姿となった。
思春期真っただ中の俺には刺激的過ぎた。
だが歩瑠夏の真剣な眼差しに圧倒され、自分の激しく打つ鼓動を聞きながら、ただ座り込んでその美しい裸体を眺めていた。
歩瑠夏は愁いを帯びた瞳をそっと閉じ、大きく深呼吸をした。
「AiBSーQ5013解除」
『アイ・Bスーツ』の解除コードを歩瑠夏が発すると同時に、彼女の身体の形がゆっくり変形していく。
身体はどんどん小さくなり、50cmくらいの大きさになったかと思えば、3つの塊に分離した。
通常のものより二回り大きな球体に姿を変えた『アイ・Bスーツ』と、歩瑠夏の黒髪の束と……
……肌の色は全体的に茶色く、硬そうな皮膚、痩せこけた顔、頭に対して小さな身体、細く短い腕と脚に小さな手足の、異形ともいえる人らしきものがいた。
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