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アリッサと買い物
真帆とアリッサは翌日2人で買い物へ出かけた。
「アリちゃん、どこか行きたい所ある?」
「人間界の美味しいもの食べたい」
「美味しいもの……あ、カフェに行ってみる?」
「カフェ?」
「うん! 説明するより行ったほうが分かるから、行ってみよう?」
「うん!」
✧ ✧ ✧
真帆とアリッサは休日の賑わうカフェに入り、メニューを見ながらパンケーキと紅茶を注文した。注文したパンケーキとホットミルクティーが席へ置かれるとアリッサは目をキラキラと輝かせている。甘い香りが食欲をそそる。
「うわぁ……美味しそう……」
アリッサと真帆はパンケーキを口に運ぶ。
「あま~い! おいし〜い!」
「良かった。ね、紅茶も飲んでみて?」
「うん」
アリッサはミルクを恐る恐る入れて砂糖を入れた。
「これを使って混ぜてみてね」
真帆はアリッサにマドラーを持ち上げて見せ、自分のミルクティーをかき混ぜて見せた。
「うん」
アリッサは同じようにしてミルクティーを飲むと、おいし〜いと喜んでいた。
「アリちゃん、フレッド君のことだけど」
「う、うん」
「今の気持ちを素直に伝えてみたら?」
「今の気持ち……傷つけちゃうよ?」
「そうだけど、恋じゃないんでしょ?」
「うん」
「それならしょうがないよ。大事な人ってことには変わらないんだから」
「うん……ありがとう、お姉ちゃん」
真帆はアリッサがかすかに元気になって来たのを見て、安心した。
「この後どうする?」
「ん〜……帰ろっかな。フレッドとちゃんと話してみる」
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