アリッサの家

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「あ、ああ。こんにちは」  渋い声のおじ様という雰囲気の男性だった。 ――(うち)のお父さんとはまた違う感じの人だなぁ。 「真帆さんって言うんだって。もう、パパったら、人間のお客さんにそんなにびっくりした〜?」 「まあ……めったに会わないからな」 「うん、うん、そうだよね~」  アリッサは嬉しそうに(うなず)いている。 「ああ、そうそう、アリッサ。喜ぶのは良いけど、真帆さんがこの世界に来たのなら教えてあげないと」  アリッサの母親はアリッサに伝える。 「あ、そっか。真帆さん、あのね。言いづらいんだけど……」 「はい」 「この世界では人間が伝説だと言いましたよね?」 「はい」 「(うち)は迷信だと思っているんですけど、人間が現れると(わざわ)いが起きるから不吉だと言う言い伝えもあるんです……」 「え……?」 「まあ、(うち)とフレッドの家はあたしを始め人間好きだから、変わってるって周りに言われてるんですけどね」  アリッサは困ったような顔で笑顔を見せる。 「あ、だから……」 「え?」 「さっき、ここへ来る途中遠くから見てる人達がいたので、そういうことなんですね?」 「あ〜、多分警戒されてると思います」 「警戒……」 「もちろん、真帆さんが不吉なんてあたし達は思ってないですよ?」 「ありがとうございます」  
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