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デパートで女性の下着売り場を見つけると、二人して硬直した。
何せ女性の下着売り場なんて二人とも入った事がない。
二人してオロオロしていると、デパートの店員が声をかけてきた。
「どうかされましたか?」
「あ、あのぉ〜、妹のブ、ブ、ブブラジャーが欲しいのですけど……」
晃平は耳が真っ赤になるくらい恥ずかしそうに店員に言った。
「まぁ、優しいお兄さんですね。そうですね?妹さんならスポーツブラで宜しいかと……」
数分後。
私はスポーツブラを身に付け晃平がクレジットカードで会計を済ますと、二人して逃げるようにしてデパートをあとにした。
「めっちゃドキドキした、ほら!」
と言って私は晃平の掌を自分の胸に押し当てた。
「ババババババババカ!!自分が女だって事、もう少し自覚しろや!!」
晃平はドギマギしながら私の胸から手を離すとドッと吹き出す汗を拭った。
「?晃平、そんなに暑いならパーカー脱げば?」
「暑くないやい!!誰のせいだと思ってやがるんだ!!」
と晃平は、その場にしゃがみこみ頭を掻きむしった。
私は、変な晃平……と不思議に思いながら、キョトンとしていた。
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