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次の日。
「スタジオにこもってても勉強にならないでしょ?」
恋愛小説を読み漁っている私に、晃平は、そう声を掛けた。
正直、何冊も恋愛小説を読んだが、それで私がドキマギしたり感動する事はなく寧ろ、これの何がいいんだ?と思っていた。
「まぁよ。野田監督のテストまでは時間があるから俺に付き合いなよ?」
「なんで?」
「なんでって……俺達、兄妹なんだろ?だったら兄妹らしく楽しく過ごした方が勉強になるんじゃないか?」
「それもそうね……」
「なら決まり!今から英美里は俺の事を、お兄ちゃんと呼ぶこと!じゃ、遊びに行こう!!」
「うん!お兄ちゃん!」
そうして私は晃平の妹になりきり、野田監督のテストの日まで晃平と楽しく過ごしていた。
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