パンプキン伯爵の招待状

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「郵便ですよ」  お腹いっぱいになったグーグーとポポと並んで寝ていたら、家の窓からフクロウが入ってきた。 「お母さん宛かな?」  私がフクロウの首から下がっている袋をあさって一つの封筒を取り出すと「では、また」と言ってフクロウが飛んでいった。窓の外を飛んでいくフクロウのすがたが見えなくなるまで見送ると、私は封筒の宛名を見た。 〈マリア様へ〉  なんと、私宛じゃないか! 私はおどろいてグーグーのところへ飛んでもどった。 「見て! はじめてのお手紙よ!」  グーグーはフガフガ言いながら封筒に目を向ける。 「あ? なんでマリアに?」 「知らない。でも、私宛なら開けても良いわよね?」 「ああ、開けてみろ開けてみろ!」  いつの間にかとなりにポポも起き上がって封筒を不思議そうに見上げている。 「手紙の開け方は、お母さんに習ったわ」  私は封筒を左手で持つと、封をしているシーリングスタンプを三回ノックした。すると自然に封が開き、手紙が表れた。
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