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邂逅〜和やかなとき〜
駿介がスマホを取り出し「父さん、写真見る?」と自分のハワイでの挙式、都内での披露宴や諒介の生まれた頃の画像を出した。
自分の式の参考にしたと、佳佑と菜々美の結婚式の写真まで披露した。
菜々美のドレス姿には「綺麗だね」と目を細め見入っていた。
話は尽きなかったが宏紀は仕事に戻らなきゃ、と離席した。
「駿介、驚いたけど今日はありがとう。佳佑には気を使わせてごめんね?ありがとう。
紗弥加さんもごめんなさいね?居心地悪かったわね?」
皆がかぶりを振りそんなことないよと言ってくれた。
私は駿介が言ったように時間が経って、昔の濁った気持ちとか記憶が浄化したみたい。
「ママスッキリした顔してるわ、ね?パパ」
「そうだね、菜々美が抱えてた荷物を降ろせたんだろう。良かったな?」
「父さんがこの特別室を母さんへの詫びって言ってたよ。知ってる?ここの宿泊費?」
「駿介知ってるの?」
「旅行サイトで見た事あったからね、この特別室は一泊30万。ちなみに俺たちの部屋でも18万だってさ。」
「うそっ!そんなに高いの?」
「お前たち、下世話な話してないで高級旅館を楽しめよ?予約の取れない宿だぞ?」
パパ〜ママ〜一緒に写真撮ろうよ〜!
りょうちゃ〜んこっち向いて〜
「…佑菜が一番楽しんでるな、俺も楽しもうっと紗弥加〜露天風呂入ろうぜ〜」
「こんなチャンスないわ、のんびり半身浴したい!諒介お願い!ね?」
「はいはい、諒介〜ママお風呂だって、おいで」
「佑菜も先にお風呂入りなさい」
「紗弥加さん!佑菜も半身浴したい!」
「じゃ佑菜ちゃん私達の部屋の露天風呂に入りましょう?駿介さん、諒介よろしくね〜」
「駿介、この部屋の風呂入ったらどうだ?」
「じゃ親父、諒介と3人で入らない?」
パタパタと皆がお風呂に消えた。
駿介が諒介をお風呂に入れ途中でパス!と渡してきた。
りょうちゃん、お風呂気持ち良かった?お着替えしましょうね?
タオルの上で諒介が機嫌良く動いている。
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